日経225オプションの時間的価値と本質的価値

時間的価値と本質的価値

こんにちは山口です。

今回は日経225オプションの時間的価値と本質的価値についてお伝えしていきます。

オプションの価格（プレミアム）は時間的価値と本質的価値からできています。

特に「時間的価値」は先物やFX、株式にはない、オプションの概念なのでとてもわかりにくいかもしれませんが、重要になってきます。

本質的価値とは

まずは理解しやすい本質的価値について解説していきます。

例えば日経225先物が20000円の値段をつけている場合、その先物は20000円の価値がありますよね？

ドル円が110円をつけていたら、110円の価値があります。

これが本質的価値です。

で、オプションの場合は例えば日経平均株価が20000円の時

権利行使価格が19500円のコールオプション

権利行使価格が20000円のコールオプション

権利行使価格が20500円のコールオプション

があったとしましょう。

まず、

権利行使価格が19500円のコールオプションは、今のままSQを迎えたら、すでに権利を行使できますよね？

「19500円で日経平均株価を買う権利」なので、20000円の日経平均株価を安く手に入れることができます。

ということは、差額の500円が「本質的価値」になります。

一方

権利行使価格が20000円のコールオプション、権利行使価格が20500円のコールオプションはどうでしょうか？

今のままSQを迎えても、コールオプション（買う権利）の価値は0円ですよね？

ですので、本質的価値は0円になります。

時間的価値とは

日経平均株価が20000円で、権利行使期日（SQ日）まで残り30日ある時

権利行使価格が20000円のコールオプション

権利行使価格が20500円のコールオプション

があったとしましょう。

30日後に、日経平均株価が500円上がって20500円になる可能性は「0」ではありませんよね？

30日もあれば十分可能性はあり得ます。

ということは「期日に日経平均株価を20500円買う権利」は本質的価値は0円でも、日経平均株価が500円上がる可能性にかけて、欲しい人が存在します。

欲しい人がいるということは需要があるため値段がついて、価格があるわけです。

また

権利行使価格が20000円のコールオプションの場合はどうでしょう？

本質的価値は0円でも、日経平均が1円でも上がれば、権利行使が出来て有利な権利ですよね？

ということは、権利行使価格が20500円のコールオプションよりも、欲しい人が多くいて高い値段がつき、価値が高くなります。

時間的価値の減少

日経平均株価が20000円で、権利行使期日（SQ日）まで残り1日ある時

権利行使価格が20000円のコールオプション

権利行使価格が20500円のコールオプション

があったとしましょう。

この場合どうなるでしょう？

確かに期日まで30日あるときは、日経平均株価が500円動く可能性はかなりあったでしょうが、残り1日の間に日経平均株価が500円上がる可能性はどうでしょうか？

可能性は0ではないですが、期日が30日あるときよりも可能性はかなり低くなっていますよね？

ですので30日前のオプションの価値よりも、期日1日前のオプションの価値は当然低くなります。

具体的には、30日前は

コール20000円　400円

コール20500円　200円

このような値段が付いていたのに

SQ前日には

コール20000円　80円

コール20500円　3円

このような値段がつくわけです。

しかもどちらも本質的価値は0円の銘柄なので、両銘柄とも30日前も時間的価値のみ、SQ前日も時間的価値のみの値段になるわけです。

これが時間的価値の減少になります。当然相場の動きや、期日までの残り日数によって時間的価値の減少具合は変わってきます。

ですが、オプションの価格の一部である「時間的価値」はSQには必ず0になります。

投資の世界には、価格が上がるか下がるかには「絶対」や「必ず」はないのに、この「時間的価値」は必ず0になるのです。

ということは、絶対0になるならオプションを売れば必ず儲かりますよね！

でも「本質的価値」と「時間的価値」でオプションの価格は決まっているので、そう単純にはいかないのですが、

リスクをできるだけ減らして「時間的価値」の目減りだけを上手に取り出せたら…(￣ー￣)ニヤリ

この時間の概念がオプション投資の面白いところなんですよね。